2001年外務省機密費流用事件をベースにした本格社会派ドラマ。外務省から消えた10億円の行方を追い、国家のタブーに挑んだ警視庁捜査二課の2人の刑事の姿を描く。
黒幕がデカすぎて完全に負け戦だが、組織に抗いながらも事件の真相を追い求める姿に胸が熱くなる。全8話までいっきに見た。
渋いおじさん率の高いドラマ。
佐藤浩市……捜査二課の刑事。ワンマンであまのじゃく。
江口洋介……佐藤浩市の上司。熱い刑事。
北村一輝……外務省ノンキャリア職員。国の税金で豪遊しまくる汚職野郎。
萩原聖人……捜査二課のキャリアの坊ちゃん課長役。
飯豊まりえ……捜査二課の新人刑事。紅一点。
WOWOW制作のドラマで、しがらみや忖度にに左右されず自主費用により自主制作が可能なので、石つぶてや沈まぬ太陽などの質の高いドラマを実現できるのだろう。
英語表現
外務省: Ministry of Foreign Affairs (略称: MOFA)
贈賄: bribery
水増し請求: bill padding
汚職事件: corruption case/scandal
プール金: pooled fund
経理上、正式な出入金記録に記載せずにプールされた金銭
不祥事: scandal
機密費: secret funds
政府機関が機密の事項に使うため他からの制約なく支出し得る経費。正式名称は「内閣官房報償費」Cabinet Secretariat's secret funds という。内閣官房長官の政治判断によって支出される経費。
ネタバレ
外務省機密費を横領したとして外務省の真瀬(北村一輝)は逮捕されたが、実際は機密費から内閣官房へ上納されていたお金を横領していた。その真実は世間に知らされずにいた。しゃべると殺される金。この外交機密費の官邸への上納は2010年自民党から民主党への政権交代に伴い鳩山政で初めてその存在が公になったという。