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小説「護られなかった者たちへ」 (10月1日から公開)

中山七里のミステリー小説「護られなかった者たちへ」、本屋で平積みになっていたので読んでみました。

佐藤健、阿部寛出演で10月1日から映画が公開ということで、キャッチコピーが「魂が、泣く。」ということで、魂が泣くかどうか気になり読んでみました。

 

”To Those Who Were Not Protected” was published by Shichiri Nakayama on January 23, 2018. The books are piled up at bookstores everywhere. A movie starring Takeru Sato and Hiroshi Abe will be released on October 1, and the catchphrase is "The soul cries". So I was curious to see if it would make my soul cry, so I read it.

 

 

 

 

護られなかった者たちへ

 

あらすじ

誰もが口を揃えて「人格者」だと言う、仙台市の福祉保険事務所課長・三雲忠勝が、身体を拘束された餓死死体で発見された。
怨恨が理由とは考えにくく、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。
しかし事件の数日前に、一人の模範囚が出所しており、男は過去に起きたある出来事の関係者を追っているらしい。そして第二の被害者が発見され――。
社会福祉と人々の正義が交差したときに、あなたの脳裏に浮かぶ人物は誰か。

 

Tadakatsu Mikumo, the manager of the welfare and insurance office in Sendai City, who everyone says is a man of great character, is found dead of starvation with his body bound. It is unlikely that a grudge was the reason for the death, and it is also unlikely that the crime was committed by a thief.
However, a well-behaved prisoner was released from prison a few days before the incident, and it seems that the man is after someone related to an event that happened in the past. And then a second victim is discovered --.
When social welfare and people's justice intersect, who is the person who comes to your mind?

 

 

感想(ネタバレあり。見てない方は注意ください)

 

 

 

 

 

 

 

 

魂は泣かなかった。けれども、理不尽だと思いました。

生活保護制度の闇に迫る社会派ミステリー。

不正受給者や制度を悪用してビジネスを企てる人がいる一方で、この話に出てくるおばあちゃんのように人に迷惑をかけてはいけないと、謙虚な人が制度を受けられないでいる。

狡賢い人間が得をする社会。

 

生活保護問題に詳しくないが、本当にお役所さんってこんなに融通が利かないものなのだろうか。

本書に出てくる、犯人のターゲットの3人の公務員はかなりの悪印象を受けた。

本当にこんな人たちばっかりだと日本の公務員はやばいと思う(なわけはきっとないだろう)。

 

貧困家庭の実態と生活保護の不正受給、日本においてどれほど深刻な問題であるか知るきっかけになった本。

 

ミステリー的には、犯人はすぐわかってしまう。

伏線もちゃんとある。

 

映画だと、かんちゃんは女性になるみたいだ。

かんちゃんを女性に変えたのは、キャストが男ばっかりで花がないからだろうね。多分。