小説「隻眼の少女」（麻耶雄嵩）の感想。
An one-eyed girl
あらすじ
山深き寒村で、大学生の種田静馬は、少女の首切り事件に巻き込まれる。犯人の罠により殺人犯と疑われてしまう静馬。そんな静馬を見事な推理で救う隻眼の少女探偵・御陵みかげ。静馬は助手見習いとして、みかげとともに事件の謎に挑む。しかし、18年後に同じ村で再び惨劇が……。
In a cold village deep in the mountains, Shizuma Taneda, a university student, is caught up in the decapitation of a young girl. Shizuma is suspected of being the murderer due to a trap set by the killer. Shizuma is rescued by Mikage Misasagi, a girl detective with a pair of eyes who saves Shizuma with her brilliant deductions. Shizuma, as an apprentice assistant, tries to solve the mystery of the case with Mikage. However, 18 years later, another tragedy occurs in the same village. ......
感想（超ネタバレ）
本作の真犯人、無関係で罪のない少女たちを殺害する異常な性格で、まさに極悪人。しかも動機も理解できない。本の表紙カバーに「ここまで恐ろしいヒロインは他に存在しない。」のコメントの意味がわかった。というか、帯でネタバレやめてよね。
みかげと静馬が、ともに負の遺産を抱えながら生きていこうとするラストシーン、切なくもある。
琴折家屋敷の見取り図と周辺地域の簡単な地図があれば、地理的により理解しやすかったと思う。小さなきっかけ、所々に出でくる不整合から論理的に解決していくストーリー、面白かった。
